【今さら聞けない確定申告シリーズ】「減価償却」は「支出を伴わない経費」なのでお得に節税できるよ!
こんにちはセイケです。今日もご覧いただきありがとうございます^^
さて今さら聞けない確定申告シリーズの6回目ですが、今回は「減価償却(げんかしょうきゃく)」についてお話していこうと思います。
ところでみなさんは減価償却における費用を確定申告の際にちゃんと計上していますか?
「???」
と頭の中に?マークがいっぱいになった方はいらっしゃいますか?
なんのこっちゃと思われた方はご安心ください。減価償却についてはいろんなところで説明しているサイトがあるのですが、うまく簡単に説明してくれているサイトって少ないんですよね(笑)
なので知らなくて当たり前くらいの感覚でちょうどいいかと思います。でも知っておけばこれから毎年確定申告をするときに減価償却分を計上することで「節税」ができますので、できるだけ簡単にわかりやすく説明しますから、ぜひこのあともおつきあいください^^
そもそも減価償却って何?
ではまず減価償却とはどんなものかについてですが、これについてはほかのサイトではこのような説明がされています。
減価償却とは、企業会計における購入費用の認識と計算の方法。長期間にわたって使用される固定資産の取得に要した支出を、その資産が使用できる期間にわたって費用配分する手続きである。 (ウィキペディアより抜粋)
う~ん、これだけ聞いてもよくわからないですね。だから何よって言われそうですね(笑)
要するに、事業で使うモノを購入したとき、その購入費用については「経費」として費用に計上するのが通常の会計の手順です。
しかし、10万円以上の高額商品の場合、それを購入してもその金額をそのまま経費として計上することは基本的にできません。(※注:青色申告の場合は、30万円まで償却資産を一括償却できますが、今回は減価償却の説明のためその点は考慮していません。)
なぜなら、10万円以上の事業で使うもの(例えば、建物、車、パソコンなど)は、その年に限らずその年以降も長期間にわたり使用するものであるため、法律で定めた耐用年数までの間は、売り上げに貢献する「資産」であると企業会計では判断されます。
でも資産というのは使っているうちに年々価値が目減りしていきますよね。そこで、減価償却というのは、耐用年数の期間については、購入時の金額を年ごとに均等に配分し費用化させる作業のことを言うのですね。
そのため、こういった10万円以上の資産(償却資産)を購入したときは、購入時に1回だけ費用として計上するのではなくて、たとえば耐用年数が5年のパソコンを30万円で購入したのであれば、その後5年間については、毎年6万円ずつ費用(減価償却費)として計上するようにするのです。(※「定額法」の場合)
(出典:らくらくBOSS「減価償却とは?」)
こうすることによって、企業会計上、耐用年数の期間のあいだは「資産価値がある」とみなされますが、その期間を過ぎてしまえば費用として計上することはできませんし、その期間を過ぎた資産については、たとえまだ動いていたとしても「資産としての価値なし」とみなされてしまいます。
ちなみに10万円以下の事業で使うものについては「消耗品」という扱いになりますので、基本購入時の1回だけ費用に計上することで済みます。
といった感じの説明になるのですが、みなさんおわかりいただけたでしょうか?
この説明でもよくわからないという方は、なんとなくでもいいので、とりあえず減価償却とは、
「10万円以上の事業における資産を購入したときの代金は、法律で定めた耐用年数に等分に分けて経費化すること」
と覚えていただければいいかと思います^^;
減価償却分を毎年申告すれば、毎年節税になる
ところで皆さんは事業をしていくうえで何かしらの(10万円以上の)モノを購入したかと思います。
たとえば、パン屋さんを経営している方であれば、店舗(建物のみ)、厨房機器、冷暖房機器、給排水設備、音響機器、陳列だな、照明、看板、レジスター、複合機(電話・FAX)、事務用デスクなどいろいろあると思いますが、これらは毎年きちんと経費(減価償却費)として確定申告の際に計上していますでしょうか?
これらの減価償却資産は、国税庁によって法定耐用年数を品目別に細かく決められており、それに基づいて減価償却費として確定申告の際に計上することになっています。
しかし本来ならば毎年減価償却費として計上すべきところを、計上しないでそのままにしている方が結構多いです。
その理由としては、
「自分の持っている資産が減価償却資産なのかどうかよくわからない」
「償却資産を調べて毎年計算するのが面倒」
「減価償却の手続きって何をすればいい?」
といったことから、この減価償却についてはノータッチという方も多いかもしれません。
でも減価償却をすれば、毎年の経費として計上することができますので、その分費用を多くすることができます。
費用を多くすれば、「売上-経費=(課税)所得」の計算式から課税所得を減らすことができて、その結果所得税を減らす、つまり「節税」することができるというわけです^^
さらにうれしいことに、この減価償却は「現実には支出をしていないのに経費にする」ことができます。つまり、毎年経費が少ない場合でも、この減価償却費を計上すれば、実際にはお金を使うことなく経費を作ることができますので、非常に「コスパがいい経費」だといえるかと思います
皆さんはできるだけ節税したいですよね。こういったものは知っておいて行動さえすれば、みんなに恩恵が受けられる典型的なものです。これによって節税できた額が毎年2万円でもあれば、10年で20万円、20年で40万円とかなり手残りが違ってきます。
なので、まずは面倒だからと言ってやらないのではなくて、やりましょう!これが積もり積もって蓄財につながり、結果的に将来の安心につながるのです。
自分でやるのが面倒であれば、ある程度コストはかかりますが税理士さんにお願いするのもありだと思います。ただしこういった節税についての知識にたけている税理士さんのほうが節税メリットという点ではいいかと思いますので、参考にしていただければと思います^^
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は減価償却についてお伝えしましたがだいたいお分かりになりましたか?
こういったものは青色申告と同じでやらない人は損をするという典型的なものです。やりさえすればみんな同じように効果があり、その恩恵を受けられるというものですから、最初いろいろ勉強は必要ですが、きちんと減価償却費用を計上してしっかり節税して豊かになりましょう!